【妊婦さん必読】出産はなぜ痛いのか?ヒトだけが難産である2つの理由

産まれたての赤ちゃんを抱く母親出産
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出産を経験したことのある多くの女性は、

・出産ってなぜあんなに痛いの?

・想像を絶する苦痛!

・痛いというレベルを超えている!

・鼻からスイカなんてもんじゃない!

と表現し、誰もが「間違いなく人生の中で一番の痛み」と口を揃えます。

最近では、「どれだけ痛いんだろう?」「なぜそんなに痛いの?」という出産の痛みに対する恐怖から、無痛分娩を希望する人も増えていますね。

「出産はなぜ痛いのか?」という問いに対しては、動物とヒトの身体的構造を比べてみると答えが見えてきます。

私たち人間の出産がこれほど壮絶であるのに対し、ヒト以外の動物の出産時間は長くても6時間程度。

それどころか、多くの野生動物たちはお産で苦しむ様子を見せることはほとんどありません

本記事では、

  • 動物とヒトのお産の違い
  • ヒトの出産はなぜ痛いのか

について、人類進化という観点から紐解いていきたいと思います。

・関連記事:『すべての妊婦さんに読んでもらいたい超おすすめ本!

出産はなぜ痛いのか?動物とヒトの出産の違い

動物とヒトの出産時間

以下は、ウサギ、ゴリラ、ニホンザルの出産時間です。

 出産時間
ウサギ5分
ゴリラ30分
ニホンザル2時間

ウサギはご飯を食べながら出産し、ゴリラは陣痛が始まると茂みに隠れ、30分もすると赤ちゃんを抱えて姿を現します。出産時間が短い上に、彼女らはみな自力で出産するのです。

一方、ヒトの出産時間は以下の通り、他の動物と比べて圧倒的な長さです。

 平均出産時間
初産婦12~15時間
経産婦6~8時間

出産時間が長いだけではありません。激しい痛みと苦痛を伴い、出産直後は「こんな痛い思い、二度と経験したくない」と思う人もたくさんいます。

ヒトのお産は動物と比較して、はるかに長く、苦しい経験なのです。

考えてみれば当たり前のことですが、医師や助産師など他者の力を借りて出産するのは私たち人間だけ。

ヒトのお産はそれだけ複雑化し、皆「命がけ」だということです。

動物が安産である理由

昔から犬は安産の象徴として考えらており、戌の日には安産を祈願して腹帯を締める習慣がありました。現在でも、戌の日の水天宮には多くの妊婦さんで賑わうといいます。

犬をはじめとする動物たちは、なぜ安産なのでしょうか。

その理由は主に、産道の形状にあります。

四足歩行の動物の背骨はなだからなカーブを描くものの、産道自体はまっすぐな円柱状の形をしています。

そこには障害となるものはなく、お腹の赤ちゃんは分娩時になると、円柱の中を一直線に降りてくることができるのです。

【出産はなぜ痛い?】馬の骨格
馬の骨格

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ヒトだけが難産である理由

ヒトが難産な理由① 直立二足歩行による産道の変化

一方、ヒトの出産はなぜ痛いのか。

人類進化の過程を遡ってみると、その理由を紐解くヒントが得られます。

【出産はなぜ痛い?】人類の進化

人類が四足歩行を捨てて直立二足歩行を始めると、身体の解剖学的構造にも変化が生じました。

背骨は重力に抗して身体を支える機能を、骨盤は内臓を下から支える機能を持つようになります。

チンパンジーの背骨は緩やかなC字状(猫背)であるのに対し、ヒトはS字状のカーブ構造を持つことで衝撃を吸収するようになりました。

【出産はなぜ痛い?】ヒトの骨格

その結果、ヒトの産道は動物のような円柱状ではなく、カーブを伴う曲がりくねった形状へと変わりました。

さらに、内臓を支える骨盤の支持性を高めるために、骨盤周囲の靭帯や筋肉が発達し、赤ちゃんが出てくる骨盤出口を塞ぐような構造に変化していきます。

このように進化の過程で産道の形状が変化したために、ヒトのお産は時間と苦痛を伴うようになったのです。

ヒトが難産な理由② 産道と胎児の頭の大きさの関係

もう一つの理由は、胎児の頭の大きさにあります。

直立歩行となった人類は、自由になった両手で道具を巧みに使いこなすようになり、そこから脳は急速に発達していきました。

チンパンジーの赤ちゃんの脳容積が約150ccであるのに対し、ヒトの赤ちゃんは約400ccといわれています。

他の動物の多くは、産道の周径よりも胎児の頭が小さいのですが、ヒトの場合は産道と胎児の頭の周径がほぼ同じです。

当然、産道のスペースに余裕がある方がスムーズに出てくることができるので、野生の動物たちは安産なのです。

ヒトの出産が痛い理由
  • 産道が曲がりくねっている

  • 産道に対して胎児の頭が大きい

ヒトの赤ちゃんの試練と挑戦

他の動物と違い、厳しい条件のもとで産まれてこなければならなくなった人間の赤ちゃんは、どのように産道を降りてくるのでしょうか。

赤ちゃんは本能的に、産道を通るための合理的な方法を知っているのです。

成長半ばで産まれる

出産はなぜ痛い?

進化の過程で産道と頭がほぼ同じ周径になり、産道をスムーズに通過することができなくなったヒトの赤ちゃんは、まず、成長の途中で産まれることを選択しました

馬の赤ちゃんは、産まれてすぐに走ることができます。

イルカの赤ちゃんは、産まれてすぐに泳ぐことができます。

一方、ヒトの赤ちゃんはどうでしょう。

歩くどころか、産まれたばかりは目もよく見えず、身の回りのことなど何もできません。

人間の妊娠期間は約10か月ですが、本来ならあともう3か月は母親の胎内で成長するべきだと考えられています。

しかしそうすれば、さらに胎児の頭は大きくなり、産道から出られなくなってしまいます。

ヒトの赤ちゃんが成長半ばで産まれてくることを考えると、世話が焼けるのは当然ともいえますね。

回旋しながら産道を通る

動物の産道が円柱状であるのに対し、ヒトの産道はカーブを描き、さらに周径は一様でなく狭くなったり広くなったりしています。

そこで胎児は、産道の形状に合わせて自らの身体を回旋させながら産まれてくるようになりました。

多くの動物は、母親のお腹側を向いて産まれてきますが、人間の赤ちゃんは背中側を向いて出てきます。

産道の形状的に、その方がスムーズに出てくることができるのでしょう。

現代では、この回旋が上手くいかなかった場合、自力での出産が困難となり、緊急帝王切開になることがあります。

・関連記事:『知っておきたい帝王切開のリスク。母親や子どもへの身体への影響とは?

頭蓋骨を変形させて産道を降りてくる

出産を経験した人であれば、産まれたばかりの赤ちゃんは頭が変形しているのをご存知でしょう。

2~3日もすれば元の状態に戻りますが、最初に見たときは驚いたかもしれません。

頭蓋骨は各パーツがパズルのように組み合わさって構成されており、特に胎児期~幼少期の間はそれぞれの結合が弱く、容易に動くことができます。

出産時、胎児の頭蓋骨は周径を小さくするために各パーツが重なり合います。

このため、お腹から出てきた赤ちゃんの頭は変形しているように見えますが、産道を懸命に通ってきた証ともいえるでしょう。

ちなみに、帝王切開で産まれた赤ちゃんは、産道を通らないため頭の変形はありません。

出産はなぜ痛いのか:まとめ

【出産はなぜ痛いのか?】要約
  • ヒトは動物と比べて難産である
  • その理由は、骨格や産道の形状の違いにある
  • ヒトの産道は曲がりくねったカーブを描き、なおかつ胎児の頭が大きいため、スムーズに産道を通ることができない
  • そのため、ヒトの赤ちゃんは、①成長半ばで産まれる、②身体を回旋させる、③頭蓋骨を変形させながら産道を降りてくる、という工夫をしてこの世に誕生する

ヒトのお産は大変です。

でも、辛く痛い思いをするのはお母さんだけではありません。

お腹の赤ちゃんも、狭い産道を通り抜けるために様々な工夫と努力をしているのです。

妊娠中から親子の絆は形成されるといわれますが、出産という舞台が、よりいっそう二人を強固に結びつける体験となることは間違いないでしょう。

coto
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ちなみに、出産時のトラブルは妊娠中の整体で軽減できます。これについては、以下の記事をご参照ください。

・関連記事:『妊婦が整体を受けるメリットは沢山ある!【赤ちゃんの発達にも有効】

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