こんにちは、整体師のcotoです。
今回は、こんなお悩みを持つあなたにオススメの本をご紹介します。
その本とはコチラの「最高の体調」です。
『最高の体調』は、「パレオな男」というサイトで有名な鈴木祐さんによって執筆された書籍であり、科学的に立証された統合的なアプローチが話題になっています。
鈴木祐さんといえば、メンタリストDaiGoさんが日本一尊敬している人物としても知られていますよね。
本書は従来の健康本とは一線を画す内容であり、誰でもすぐに実践できるメソッドが網羅されています。
私自身、「最高の体調」の内容を実践してからというもの、日々のストレスや不安が軽減し、夜はぐっすり、朝はすっきり目覚めるようになりました。
本記事では、
- 「最高の体調」の感想・書評(ネタバレ含む)
- 従来の健康本との違い
について書いています。

慢性的な疲労、病気がち、ストレスフルな生活を強いられている方は、是非読んでみてください。
「最高の体調」はこんな内容
諸悪の根源は文明病
うつ病、肥満、散漫な集中力、慢性疲労、不眠、弱い意志力…。
一般的にはこれらは別個の症状として捉えられ、それぞれに合った治療法や対策が練られます。
しかし「最高の体調」では、上記の症状の根本には「共通項」があり、すべては一つの問題に集約されると結論付けています。
その根源となるのが、「文明病」です。
文明病とは、近代社会の変化によって引き起こされる、現代に特有の病気や症状を意味します。
引用元:『最高の体調』
例えば、近年肥満者が増加している背景には、社会が豊かになり、食料の大量生産と価格の低下が可能になったという点が挙げられます。
ただ、話はそんな単純なものではありません。
筆者は「進化論」をベースに、病気が発症する原因を深堀りしています。
その理論はこうです。
人間の消化器系や脳の食欲中枢は、古代の狩猟採集民たちが暮らした環境に適応している。当時は、食事にありつけないことも多かったため、本能的にできるだけ高カロリーな食べ物を探すように進化した。しかし現代を生きる人間は、食料の豊富な「肥満環境」に生きている。
要は、人間の身体機能は古代の環境に適応したままなのに、社会が豊かになり、カロリー豊富な食糧が簡単に手に入るようになったために、身体機能がうまく適合できなくなってしまった。
これが、現代社会において肥満が急増した根本的原因であるということです。


「すべての病は、このような人類の進化と現代のミスマッチに起因する」というのが本書の主題です!
文明病をもたらす2つの要因
文明病をもたらす要因としては、以下の2つが挙げられます。
- 炎症
- 不安
まず、長寿な人は皆「身体の炎症レベルが低い」という共通点があります。
炎症というと、ケガなどによって皮膚が赤く腫れあがった状態をイメージするかもしれませんが、それだけはありません。
関節炎は肩や膝の炎症で痛みが起きた状態ですし、アレルギーや自己免疫疾患も外部からの異物や自分の細胞に対して免疫システムが過剰に反応し、炎症が起きている状態です。
最近では、うつ病についてもサイトカインという炎症性物質が脳機能に影響を及ぼしていると考えられています。
切り傷や火傷のような急性の炎症なら問題はありませんが、このような慢性化した炎症は、細胞や血管などの組織にまでダメージが及び、やがて全身の機能が低下してしまうのです。

そして、もう一つの要因である不安。
不安という感情は狩猟採集時代からありますが、古代と現代とではその質が全く異なります。
- 古代の不安…猛獣に襲われないか、食糧は見つかるか、というはっきりとした不安
- 現代の不安…老後が心配、子どもの進路が不安、人間関係が辛い、というぼんやりとした不安
古代は、猛獣に襲われれば戦うか逃げるかの二択しかなく、不安の対象と対処法がはっきりしていました。
一方、現代では漠然とした不安が多く、さらに「それに対してどうすべきかわからない」という簡単には解決できない問題がほとんどです。
このような「ぼんやりとした不安」は、
- 記憶力の低下
- 理性的な判断力の低下
- 死期を早める
- さらなる不安を呼ぶ
上記の4つを招くといわれ、人間のパフォーマンスを著しく低下させると考えられています。
健康になるためのガイドライン
炎症と不安という2つの要素は、独立した問題ではありません。
ぼんやりとした不安が脳に炎症を起こし、それによって増強した不安がさらなる炎症反応を起こす…というように負のサイクルを描いていくのです。
本書の後半では、炎症と不安の問題を解決するための実践ガイドラインが提示されています。
- 良質な腸内細菌を育てる…抗生物質や抗菌グッズの過剰使用を避ける、発酵食品や食物繊維を積極的に摂る
- 自然と触れ合う…大自然の動画や自然の音に触れる、太陽の光を浴びる、観葉植物を置く、アウトドアを楽しむ
- 友人との信頼県警を築く…サークル活動などのコミュニティに参加する、親密な相手と深い会話をする
- ストレスを解消する…夜は耳栓とアイマスクを導入して良質な睡眠をとる、毎日20分の昼寝をする、ウォーキングをする、スマホやPCの使用時間を決める
- 自分の価値観を見定める…本書の中の「価値評定スケール」「パーソナルプロジェクト分析」を用いて、自分の価値観を定める
- 畏敬の念を持つ…自然、アート、偉大な人物に触れ、畏敬の感情を引き起こす
- マインドフルネスを取り入れる…日常の家事に対しただひたすら作業に集中する、通常の2倍の時間をかけてじっくりと食べる
- 人生を「遊び化」する…タスクの作業時間やルールを決める、作業を記録・管理しフィードバック化する
従来の健康本との違い
進化医学をベースにした理論

本書「最高の体調」は、進化論の観点から現代の病気を紐解く「進化医学」をベースにしています。
従来の健康関連本では、「ストレスによって胃潰瘍が起こる」といった因果関係については言及するものの、「なぜ現代人は胃潰瘍になりやすいのか」「古代人と現代人の身体機能はどのように違うのか」という論点で話を進める書籍はほとんどありませんでした。
これに対し本書では、
- 現代のストレスと古代のストレスでは何が違うのか
- その差はどのようにして生まれたのか
というように、進化論を起点に病気の正体を探っていきます。
この理論の優れている点は、それぞれの病気や疾患を別個のものと捉えるのではなく、すべての病にはベースとなる問題が潜んでいると考える点でしょう。

「多くの病気は、人類進化と現代の間で生じたミスマッチに由来する」という考えが元となっているんですね。
すべての問題を解決する総合的アプローチ
一般的には、
- 肥満に対してはカロリー制限と運動
- 不妊症に対してはホルモン剤の投与
- うつ病に対しては抗うつ剤
というように、各病気に対してそれぞれの対処法がとられています。
もちろん、これはこれで間違いではありません。
しかし、このような方法はあくまで症状を一時的に抑えるという目的が強く、その場しのぎの対策になってしまうという欠点があります。
本書では、腸内環境、人間関係、ストレス、価値観といった、多角的な視点からアプローチするため、様々な「文明病」に対応することができます。
病院で例えると、症状によって外科、内科、耳鼻科、皮膚科…と各々の診療科を受診するのではなく、どんな病気であっても一つの窓口で対応できるということですね。

つまり、この理論をおさえておけば、あらゆる病気の対処と予防につながるのです!
「最高の体調」は現代人の健康バイブル!

「最高の体調」はこんな人におすすめです。
- 慢性的な不調に悩んでいる
- いつも疲れている
- 集中力、やる気が持続しない
- 体質を根本から変えたい
- 人類進化に興味がある
逆に、以下に当てはまる方には不向きかもしれません。
- すぐに結果を出したい
- 楽して健康になりたい
- 健康に対する不安がない
当たり前ですが、体質改善は一朝一夕に成しえるものではありません。
ですが、毎日コツコツと継続すれば、必ず身体的・精神的な変化が現れます。
そしてその努力こそが、将来の病気の予防につながるのです。
是非、本書を手にとり、できることから実践してみてください。
あなたの人生を大きく変える一冊になるかもしれません。