このように、「妊活に励んでいるのに夫が全然協力してくれない…」という悩みを持つ女性は多いのではないでしょうか。
確かに、妊活は夫婦の協力なしに成功することはありません。
いくら女性が頑張っていても男性側が関心を持ってくれないという状況では、妊活期間が長くなるにつれて女性のストレスは増大しますよね。
しかし、夫には夫の言い分があるということも無視できません。
実は妊活に対する夫婦のすれ違いは、男女の身体や脳の違いに起因することが多く、その意味では女性が「夫が非協力的で困る」と感じるのは仕方のないことともいえます。
本記事では、
- 妊活で夫婦がすれ違う理由
- 妊活に対して女性が理解すべき男性の事情
について、解説します。
・関連記事:『夫に不妊検査を受けてもらうための効果的な説得方法』
妊活に夫が非協力的な理由
妊活が原因で夫婦喧嘩が生じる背景には、

このままでは妊娠できない。何かしなくては…!

まぁ、いつかはできるでしょ。
という男女の認識のズレがあります。
この差が女性をイライラさせ、夫婦間のトラブルを引き起こす要因となっているのです。
ではなぜ、男女でこのような考え方の違いが起こるのでしょうか。
身体的な要因
まず、物理的に自分のお腹に新しい命が宿るかどうかという違いが、妊活に対する温度差を生じさせます。
自分の身体の中に精子が送り込まれ、受精、妊娠というすべての過程を体験する女性が、妊活をより自分事と感じるのは当然です。
一方で、誤解を恐れずに言えば、男性が出来ることは精子を届けることだけ。
この違いは想像している以上に大きなものです。
よく、「女性は妊娠中から母になるが、男性は子どもが産まれてから父になる」と言いますが、これと全く同じですね。
自分の身に起きることは、自分が一番関心を持っています。
そう考えると、「夫が妊活に非協力的」と女性が感じるのは当然のことかもしれません。
セックスに対する意識の違い

「タイミングをとりたい日に限って夫が早く寝てしまう」ということはありませんか?
妊活に取り組む女性は、毎月基礎体温や排卵検査薬で生理周期をチェックし、「したいときに」ではなく「排卵前に」セックスすることを重視します。
もちろん、妊娠はタイミングが合っていなければ成立しません。
しかし、男性は女性よりも本能的な生き物です。
「今日が排卵前だから」と言われてセックスを求められても、男性からするとムードもなければ気分も乗りません。
「したいときにしていたら、たまたま排卵前だった」という流れが男性にとっては理想的なのです。

女性からすると「そんなのただの理想論。妊活中なんだから少しは協力してくれないと」と思うかもしれませんが、男性にはこうした心理があることを受け入れましょう。
一番良くないのは、普段はセックスを拒んでおきながら排卵前だけ求めることです。
男性からすれば、自分が「妊活のための道具」と感じたり、中にはプレッシャーに感じて射精に至らないという場合もあります。
男性は、頭ではなく本能でセックスを楽しみたいのです。
・関連記事:『妊活で大切なのはタイミングよりも回数!【妊娠率アップのカギ】』
知識不足
- 不妊症の原因の半分は男性側にある
- 今や男性も不妊検査をすることは当たり前
- 精子の質は生活習慣で変わる
不妊治療が増えるにつれて上記のような認識は徐々に広まりつつありますが、それでも「不妊の原因は女性にある」と考えている男性は少なくありません。
妊活に励む妻を横目にタバコやお酒を嗜み、「自分は関係ない」というような態度をとる男性もいます。
あるいは、男性不妊という言葉は知りつつも、自分事として考えていないというケースもあるでしょう。
いずれにしても、妊活に関する知識や自覚の不足が夫の非協力的な態度を生み出している可能性があることには変わりません。
先に挙げた「身体的要因」「セックスに対する意識の違い」については女性が受け入れる必要がありますが、夫の知識不足に対しては何らかの対策をとるべきでしょう(後述します)。
- 物理的に自分のお腹に子どもが宿るかどうかが、妊活に対する温度差を生む
- 男性は本能的にセックスを楽しみたい
- 妊活に対する夫の知識不足が、非協力的な態度を生む
妊活について女性が理解すべきこと

男性はロマンチストである
男性はムードや雰囲気を大切にします。
「夫とはもう何年も一緒にいるから、そんなの関係ない」と思うかもしれませんが、男とは本来そういう生き物です。
特にセックスに対しては、一種の衝動に駆られてするものであり、決められてするものではないという意識が強くあります。
妻から「今日は大事な日だからね!」と言われても、かえってプレッシャーに感じてしまうかもしれません。
また、日頃からセックスをしていないのにも関わらず不妊治療の話を持ち出すのも、夫としては面白くありません。
「普段セックスをしていないのに、高額な不妊治療をするの?」と疑問を抱くのは当然のことでしょう。

男性は自然なセックスを求めているということを忘れないようにしましょう。
「妊活のためのセックス」という意識はNG

妊娠するためのセックス

セックスしたら妊娠する
どちらも正しいのですが、「妊活のためのセックス」という意識が強すぎるのは危険です。
時々SNSなどで「夫は精子だけくれればいい」という内容の投稿を目にしますが、このような気持ちで妊活が上手くいくはずがありません。
妊活を成功させるには夫婦の協力が不可欠であり、そのためには夫の気持ちを尊重する姿勢も大切です。
妊娠を望むあまり、夫に義務的なセックスを強いることだけは避けたいですね。
そして、身体の構造的要因も含めて、「夫が妊活に対して楽観的であるのはある程度仕方ない」と割り切ることも必要かもしれません。
- 男性はムードを大切にするロマンチストである
- 「妊活のためのセックス」という意識が強すぎるのは危険
- 夫が妊活に楽観的なのは仕方ないと受け入れる
夫の知識不足に対してできること

とはいえ、夫に落ち度がある場合もあります。
上述した通り妊活に対する知識・自覚が不足しているのであれば、女性が気づかせてあげる必要があります。
具体的には、
というように第3者の言葉や話を引用して、夫の協力が必要であることを伝えましょう。
相手を否定したり攻撃的な態度でものを言うのは逆効果です。
あなたの不安な気持ちは素直に伝え、その上で冷静な話し合いをすることを心がけてくださいね。
さいごに:「妊活に夫が非協力的」と感じている方へ
- 夫が妊活に非協力的、楽観的なのには理由がある
- 身体的、精神的な男女の違いが妊活に対する温度差を生み出すのであり、女性は男性の事情も考慮すべき
- 男性の知識不足に関しては、情報を与えることで協力が得られる可能性がある
夫婦のすれ違いを解決する唯一の方法は、対話することです。
ここまで男性側の要因について色々と書きましたが、本当のところは当人と話さなければわかりません。
一つ明らかなのは、男性には男性の葛藤や事情があるということです。
男と女は別の生き物なので、女性が男性の気持ちを推し量ることは難しいでしょう。
一度、二人でじっくりと話し合う機会をもってみてはいかがでしょうか。
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