本記事は
という方に向けて書きました。
早寝早起きは健康のためだけでなく、限られた時間を有効に使うための習慣でもあります。
しかし頭ではわかっていても、いざ実践してみると朝起きるのが辛かったり、三日坊主で終わってしまうことってよくありますよね。
私はこの10年間、基本的には早寝早起き生活をしていますが、時にはなかなか寝付けなかったり、すっきりと起きられない日もあります。
ただ、その中で「何をすれば目覚めが良いのか」「熟睡するためには何が必要なのか」という因果関係が次第にはっきりしてきました。
早寝早起きは、「意志の力」だけでは絶対に続きません。
身体が規則的に活動するための「習慣」を取り入れる必要があるのです。
本記事では、私の実体験を通してみえてきた
- 早寝早起き生活を継続するコツ
- 朝すっきり起きるための方法
について解説しています。

コツさえわかれば、早寝早起きは誰でもできます!
10年間継続してわかった早寝早起きのコツ

良質な睡眠をとることが大前提
早寝早起きは、単に「早く寝て早く起きれば良い」という話ではありません。
もちろん規則正しい生活をすることが目的ではありますが、そのためには良質な睡眠をとることが大前提となります。
布団に入ったらすぐに眠りにつき、翌朝はすっきり目覚める。
この質の高い眠りこそが、早寝早起きを習慣化する上で欠かせない要素なのです。
ポイントは、
夜間熟睡する
⇒翌朝はすっきり目覚める
⇒日中のパフォーマンス向上
⇒夜は適度な疲労感により自然と眠りにつく
⇒夜間熟睡する
というサイクルをつくることです。
良質な睡眠をとることができれば、努力せずとも自ずと早寝早起き生活になります。
反対に、いくら早起きを頑張っても、睡眠の質が悪ければ日中のパフォーマンスは低下するため、早寝早起きをする意味がありません。

「機械的に決まった時間に寝起きすればいい」というわけではないんですね。
ちなみに、熟睡するためには入眠後最初の90分間が大事であり、その時間帯の眠りが睡眠全体の質を左右するといわれています。
早寝早起きは夜の過ごし方で決まる
では、早寝早起きをするために睡眠の質を高めるには、何をすればよいのでしょうか。
答えは、夜の過ごし方にあります。
以下に、熟睡するための夜の習慣についてまとめました。
- 寝る90分前に入浴する(シャワーはNG)
- 就寝前のスマホ、パソコンの使用を避ける
- 布団に入ったら呼吸法を行う
私自身、この3つを心がけて生活しています。
逆に、「最近あまり眠れないな」と感じているときは、上記の習慣を怠っている場合が多いです。

それでは、一つずつ説明していきます!
寝る90分前に入浴する
なぜ寝る90分前の入浴が効果的なのかというと、「体温調節」にヒントがあります。
ヒトの体温は一日の中で規則的に変動しており、下図のように日中(PM12時~8時頃)は上昇し、夜間は下降します。


平熱は36.5℃です。
という人であっても、昼と夜とでは約1℃も差があるんですね。
深い眠りにつくためには、夜間にしっかりと体温が下がることが一つの条件なのですが、効果的に下げるためにはその前に一旦体温を上げておく必要があるのです。

そこで入浴が有効というわけですね!
40℃のお風呂に入ると体温は0.5℃上昇しますが、その温度が平常に戻るまでに約90分かかるといわれています。
さらに、体温は一旦上昇するとその分だけ大きく下がろうとする性質があるため、そこから急速に下降していきます。
以上を踏まえて、就寝90分前に入浴するのがベストだということです。
就寝前のスマホ・パソコンの使用を避ける
眠りの質を左右する要因の一つが体温だとすれば、もう一つは「光」です。
人体は光刺激によって朝と晩を認識し、ホルモンや自律神経系のバランスをコントロールしています。
つまり、「日中は明るく、夜は暗い」という当たり前の環境に従って生活することが重要なのです。
ところが最近では、スマホの普及によって布団に入ってからもゲームや動画に時間を費やしたり、遅くまでパソコン作業をしている人が少なくありません。
本来であれば、夜になると身体は自然とリラックスモードに入るはずが、このような生活をしていると、脳は逆に興奮状態になり、「まだ寝る時間ではない」と判断してしまいます。
最低でも、就寝1時間前は電子機器の使用を控えるようにしましょう。

私は夜9時以降はスマホを使わないように心掛けています。
また、豆電球の光も睡眠を阻害する要因になるので、寝る時はすべての電気を消すようにしましょう。
寝る前に呼吸法を行う
自律神経系には交感神経と副交感神経の2つがあり、それぞれ拮抗する働きをします。
日中は交感神経優位、夜間は副交感神経が優位になることで、身体は機能的なバランスを維持しています。
つまり、熟睡するためには、就寝前は副交感神経が優位になっている必要があるということです。
以下は、自律神経系のバランスを整えるための呼吸法です。
寝る前に布団の中で行うことで、副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスすることができるでしょう。

- 膝を立て、両手をお腹の上に置く
- 鼻からゆっくり息を吸い、そのときにお腹が膨らむように意識する
- 口から息を吐き、お腹が凹むように意識する
- 10回繰り返す
ポイントは、「吸気:呼気=1:2」くらいの割合で行うことです。
吐く息をゆっくり長くすることで、次の吸気がしやすくなります。
目安は10回ですが、20回、30回と続けても問題ありません。
無理なくできる範囲で実践してみましょう。
朝、すっきり目覚めるためには
以上の3つを実践するだけで、睡眠の質は大きく変化するはずです。
次に、朝の目覚めを快適にするための方法について説明していきます。
朝日を浴びる
前述した通り、「光」は身体の機能維持と良質な睡眠に欠かすことができません。
夜間の光に注意を払う一方で、朝はしっかり光を浴びることが大切です。
理由は、日光刺激によって睡眠を誘発するメラトニンというホルモンの分泌が促されるからです。
メラトニンは、日光を浴びてから約15時間後に分泌量が増加します。
つまり、朝7時に太陽の光を浴びたとしたら夜10時頃からメラトニンが増加し、睡眠が誘発されるというわけです。

ちなみに、太陽が出ていない曇りの日であっても、メラトニンはちゃんと分泌されるので安心してください!
また、日光には体内時計をリセットする効果もあります。
身体が光を認識することで、自然と日中は活動モード、夜間はお休みモードに切り替わるようになっているのです。
朝起きたら5分でも良いので、日光を浴びましょう。
もしも外に出る時間がないのであれば、カーテンを開けて窓越しに朝日を感じるのでも構いません。
- 夜になるとメラトニンが分泌され、睡眠が誘発される
- 体内時計がリセットされ、朝はすっきりと目が覚め、夜は自然と眠りに入りやすくなる
という身体のメカニズムがあることを覚えておきましょう。
身体を動かす
夜間にリラックスモードになるのは副交感神経の作用によるものですが、そのためには日中にきちんと交感神経が働いている必要があります。
朝から夕方にかけて活動的に過ごすからこそ、就寝時にはゆっくりと休息することができるんですね。
交感神経の活動を促すには、身体を動かすことが最も有効です。
朝のアラームが鳴った時点では「まだ眠たいな」と感じていたとしても、適度な運動をすることで脳は活性化し、自然と目が覚めます。
- ストレッチ
- ラジオ体操
- 散歩
- ジョギング
- 筋トレ
など、自分の好きな運動を20分程度行いましょう。

私も週に3~4回、朝の散歩をしていますが、「朝日を浴びる」「運動」が同時にできるので一石二鳥です。
カフェインは眠気が来る前に摂る
「朝のコーヒーで目が覚める」という方が多いように、カフェインには眠気を抑制する効果があります。
ただし、眠たくなってからコーヒーを飲んでも意味がありません。
理由は、眠気が生じる機序とカフェインの作用にあります。
人はなぜ眠気や疲労を感じるのかというと、脳内のアデノシンという物質がアデノシン受容体に結合することに起因します。

つまり、眠気を払うためにはアデノシンの結合を阻止する必要があるということですね。
そこでカフェインの登場です。
カフェインはアデノシンと形が類似しているため、アデノシン結合体と結合することができます。
カフェインによって席を奪われたアデノシンは、受容体と結合できないため、眠気や疲労を感じにくくなります。

これが、カフェインによる眠気抑制のメカニズムです。
つまり、既にアデノシンが結合し、眠気に襲われている状態では、カフェインの効果は期待できないということです。
脳の覚醒を目的にカフェインを摂るのであれば、眠気が来る前に飲みましょう。
明確な理由がなければ早起きはできない

ここまで早寝早起きのコツについて解説してきましたが、上記の内容はあくまで「習慣化する為のための手段」に過ぎません。
継続するために一番大切なのは、「何のために早起きをするのか」という目的です。
- 早起きによって確保した時間で何をしたいのか
- なぜその目的を達成したいのか
というシンプルな問いにあなたは答えられますか?
新しい習慣を取り入れるのは大変なことですが、自分の中で明確な理由があれば、それが原動力となります。

私は前日の夜に、翌日にやるべきタスクをリスト化しておき、優先度の高い仕事を朝活にまわすようにしています。
・関連記事『自己肯定感を高めるto doリストの作り方』
今一度、早寝早起きをする目的を整理し、その上で習慣化できるように頑張りましょう!