本記事は、
こんな方に向けて書きました。
女性はお腹に生命が宿った瞬間から母になり、妊娠が進むにつれて我が子への愛着が増していきます。
そんな中での突然の流産。
「なんで自分だけがこんな辛い思いをしなきゃいけないの…」
と、絶望感や喪失感でいっぱいになりますよね。
さらに追い打ちをかけるように、旦那さんがその気持ちを理解してくれないというケースも多くみられ、これは本当に辛いことです。
ただ、この差を埋めるためには、女性側が理解しておくべき事項もあります。
本記事では、
- 流産に対する男女の意識の違い
- 旦那の理解を得るために女性がすべきこと
について、解説しています。

旦那さんとの気持ちのすれ違いはなぜ起こるのか、どう対処すればいいのか、一緒に考えてみましょう。
・関連記事:『妊活に夫が非協力的なのは仕方ない?女性が知っておくべき男性の事情とは。』
流産後に旦那と気持ちがすれ違うのはなぜ?

妊娠に対する男女の意識の差
流産について夫婦で気持ちにズレが生じるのは、そもそも妊娠に対する意識が異なるからです。
女性は妊娠が発覚したときから、あるいは「もしかしたら妊娠しているかも?」と感じた瞬間から、本能的に「子どもを守らなくては」という意識が働きます。
さらに、
- 日々大きくなるお腹
- つわりや腰痛、むくみなど、妊娠に伴う症状
- 妊婦検診でのエコー検査
によって、お腹の赤ちゃんへの愛情は日に日に増していきます。
一方、旦那さんはというと、女性のように自分の身に変化が起こるわけではないので、妊娠の報告を受けてもいまいちピンときていません。
でもこれって、考えてみたら当たり前のことですよね。
男性が股間を殴られたときの痛みを、女性は永遠に理解できないのと同じことです。

身体構造が異なる以上、男女で意識の差が生まれるのは仕方ないことかもしれません。
流産を悲しまない旦那さんはいない
上記の事実を踏まえて流産について考えてみると、
- 女性は、自分の身体を通して妊娠を実感していた分、流産による悲しみも深い
- 男性は、そもそも妊娠に対する実感が薄いため、失ったことにもあまりピンとこない
という違いがあることがわかると思います。
ただし、ここで注意しなければならないのは、旦那さんは決して悲しんでいないわけではないということです。
自分の奥さんが流産したと知って悲しまない男性がいるとするなら、残念ながらその夫婦関係はすでに破綻しています。
女性は、
男性も悲しいという感情はあるけれど、女性のそれとは次元が違う。
ただ、身体の構造が異なる以上、そのギャップはある程度仕方のないことでもある。
ということを理解しておくとよいでしょう。
気遣い方がわからない男性も多い
また、流産後の女性を気遣おうとする男性の言動が、かえって裏目に出てしまう場合もあります。
例えば、
- 奥さんを元気づけるために、流産した翌日に外食に誘う
- 流産のことに触れないように、あえて他愛もない話を振る
このように、旦那さんが良かれと思ってした行動が、女性にとっては

全然そんな気分じゃない。ほんと、男って能天気。全然こっちの気持ちを理解してくれないんだから。
と映ってしまう場合も少なくありません。
女性からすると、本当はこの悲しみを2人で共有したいところですよね。
でも、心理学的にも脳科学的にも、男性は女性のように「共感」や「共有」で心の傷を癒す生き物ではありません。
それよりも、新たな行動を起こしたり別のことを考えたりすることで、気持ちを切り替えるのが得意なのです。
上記のような旦那さんの言動も、励ましの意味を込めたものであるなら、解釈の仕方も変わってきませんか?
「男は男なりに気を遣っているのかも…」ということを頭の片隅に入れておきましょう。
夫婦の温度差を埋めるためにはどうすべき?

心身の痛みを丁寧に説明する
とはいえ、この男女の気持ちの差を埋めるためにできることはあります。
それは、女性が体験した心身の痛みや辛さを出来るだけ詳しく伝えてあげることです。
- 流産しかけているときの腹痛の辛さと不安
- お腹に存在していたものがなくなってしまった悲しみ
- また妊娠できるのかという不安
- 流産後の手術の痛み
- 流産後の身体の不調
これらについて、旦那さんに丁寧に説明しましょう。
流産後の処置や手術が済んだらそれで終わり、と思っている男性は少なくありません。
でも実際には、下腹部痛や貧血症状が続くことも多いですし、何より流産へのショックはそう簡単に消えるものではないですよね。
心配されたいがために誇張するのはNGですが、不安や悲しみといった心境は素直に吐露すると良いでしょう。
「すべては理解されないもの」と考える
ただし、先程の述べたように、男性が100%女性の気持ちを理解するのは不可能です。
何事も実際に経験しなければ、本当のところはわかりません。
自分の気持ちや体調について伝えつつも、「すべては理解されないもの」という諦めの心を持つことも大事だと思います。
流産は夫婦関係を見直すきっかけになる

流産を経験して、旦那さんの言動に疑問を感じたり、気持ちの温度差に違和感を覚える方もいるかもしれませんが、逆にいえば夫婦関係を見直すチャンスでもあります。
今回の夫婦のすれ違いは、たまたま流産という出来事によって浮き彫りになっただけで、本当は日頃から生じていた問題かもしれません。
日常生活における夫婦の小さな「ズレ」。
根本をたどれば、日々のコミュニケーションやお互いへの理解が不十分であるケースがほとんどです。
是非この機会に、
- 相手との違いを認める
- その差を埋めるためにはどうしたらいいか
を考えてみるとよいでしょう。
またいつの日か、二人の間に新たな生命が宿ることを祈っています。